来る7月14日(土曜)午後2時 より 慶集寺本堂 にて、年中行事の「初夏法座(しょかほうざ)」が執り行われます。

新暦のお盆にあたるこの日、新盆を迎えるご家族をお招きしての読経をお勤めいたします。読経の後は、説教師(僧侶)による「仏教法話」がこれまでの通例になってきましたが、今年はあえて他分野より講師をお迎えしての「講演」を、ご参詣の皆様とともにお聴きしたいと思います。

講師  富山国際大学 現代社会学部 教授 大谷孝行 先生
講題 「内観のすすめ – 支えられてあることを知り 幸福な人生へ – 」

大谷先生の専門分野は、哲学と精神療法。日本の代表的な精神療法である森田療法と内観療法を通じて、人間にとっての不安の意味を考察しつつ、社会性、関係性などの観点から、人間存在のあり方を研究しておられます。

「笑いは心の健康のバロメーター」とお考えの大谷先生は「日本笑い学会」の会員でもあり、その語り口はユーモアにあふれて聴きやすく、生きづらい現代を前向きに生きていくための「生きるヒント」を、わかりやすく多くのご縁の方々に伝えておられます。

「 内観 」とは?

自分の内面を自分で見ること。客観的な立場から、ありのままの私を知るための「自己観察法」です。

実業家であり浄土真宗の僧侶でもあった吉本伊信(1916-1988)師が開発された「内観法」は、仏教の伝統的な精神修養法をもとにしながらも、宗教的な要素を取り除くことによって、安心の生き方を多くの人々に開こうとする、日本国産の「心理療法」です。


「 基本的な内観の方法 」は?

特定の他者( 母親. 父親. 夫婦. 兄弟. 姉妹. 親類. 上司. 同僚. 部下. 友人. 隣人. 等 )に対して、これまでの自分が、

① してもらったこと  ② して返したこと  ③ 迷惑をかけたこと

の3つの事柄に焦点を絞って、過去から現在までの記憶を、心静かに思い出していきます。

「内観」は、自分の過去における対人関係を、しっかりと見つめ直すことによって、現代人が陥りがちな不平不満で不安な毎日を、報恩感謝の生活へと転換していく効果があります。

よりよい生き方を求める方に、老若男女を問わず、広くおすすめできるお話です。ご家族ご友人など、ご縁の方々お誘い合わせの上、お気軽にお参りください。

今回のお知らせの扉画は、画家・薬師丸郁夫氏 の作品です。

かえるのイラストカット は、
グラフィックアーティスト・小関克典さんのキャラクター「あげ(AGE)」です。

感謝 尊敬 合掌