けれども、仏教から、浄土真宗から、自分が得た学びや生きるためのヒントを、
ともに味わい、そこから得られる気付きを、深め合うことは出来ると思います。
あなたがいるから、わたしがいます。
なくてはならない、かけがえのない、わたしであり、あなたです。
なくてはならない、それぞれの、一人ひとりです。
相手の存在を否定するようなところに真実はありません。
お互いさまです。どっちもどっちです。
善いも悪いも縁は縁なのです。
人の振り見て我が振りを直すのが、賢明なのだと思います。
縁起の道理を弁えることで、当たり前に思ってもつい忘れがちな、
人間の自然な気持ちを思い起こされるように感じます。
有り難くして、いまここにあるのだから、
本当に「ありがとう」と思います。
目には見えなくても、陰となってはたらく力があってこそ、
いまここに生かされています。
本当に「おかげさま」だと思います。
いつでもどこでも誰に対しても
「ありがとう おかげさま」という気持ちでいられたら、
そう思ってみたとしても、
いつも片寄り、こだわり、決め付け、思い込みばかりの、この私です。
個人の願いというものは、いつも自分本位で限定的なものなのでしょう。
けれども、そんなちっぽけな、個人の願いを遥かに越えて、
生命そのものの根源にある遥かな願いが、大慈悲心が、
生きとし生けるすべてに向けて
( 私一人に向けて )
呼び掛けられていると思うのです。
その願いの声に、耳を澄まそうと思うのです。