一寸法話のはじめに

いまから約2500年ほど前、インドの北方、現在のネパールに位置する所に「シャカ」という小さな種族の国がありました。 この国の王子として誕生した「ゴータマ・シッダルタ」が、のちに悟りを開いて「ブッダ(目覚めたる人)」となり、多くの人々にその真理を説かれたと伝えられています。

ブッダの説かれた教え「仏教」は、ブッダの入滅後、長い時間をかけてインド、中国、そして日本へと伝えられてきました。 なぜ仏教はこれほどの時間と空間を経て、現在に至るまでも絶えることなく在りつづけ、伝えられてきたのでしょうか。 それは、どの時代でもどの場所でも、人間は常に悩みや苦しみを抱いていて、多くの人々がそこから救われたいと願っていたからなのだと私は思うのです。 そして、そうした苦悩を根本から解放する力が仏教にはあったからこそ、それぞれの時代や場所に即しながら、それは確かに在りつづけ、伝えられてきたのだと私は思うのです。

現代に生きる私たちにも、多くの悩みや苦しみが現実のこととしてあります。
自分が何者であるかについて考え、途方に暮れることもあります。
これからの人生をどうやって生きていけばいいかわからなくなるような時もあります。

そうした時にこそ、自分の頭だけで考え込まないで、ちょっとだけ「ブッダの教え」に耳を傾けてみてはどうでしょうか。 普段の常識からちょっと見方を変えてみて「ブッダの教え」に学んでみてはいかがでしょうか。 もしかしたらそこには、いままでには知ることがなかった「生きるヒント」があるかもしれません。

このコーナーを通して、アクセスしてくださった方々とともに、
私自身の学びも深めていきたいと思います。

感謝。尊敬。合掌。
琳空山慶集寺 衆徒 河上朋弘
hougu@link-age.or.jp



一寸法話の目次

■ 其の1「天上天下唯我独尊 - いまここにいる私 -」

■ 其の2「四門出遊 - いいことばかりはありゃしない -」

■ 其の3「中道 - 執われなく、無理なく、自分なりに -」

■ 其の4「自灯明 法灯明 - 私が私であるために -」



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