【 第十一条 】
 共に成長していくために

自分のことはなかなか気づきにくいものです。

各々がそれぞれに長所を伸ばし、短所を改めることができるように、お互いに声を掛け合い、共に成長していきましょう。

 

自分のことが、自分にとって一番気付きにくいものです。

褒められることも、叱られることも、自分の善いところや悪いところを気付かせようと、相手がしてくれていることだと思うべきでしょう。

相手を褒めるときも、叱るときも、相手のことを思い遣って、真心をもってしなければいけません。

自分の都合や気分で、叱らなかったり誉めなかったりすることは、みんなの為にならないことです。

 

 

【 十七条憲法・第十一条 】

[原文]
十一曰、明察功過、賞罰必當。日者賞不在功。罰不在罪。執事群卿、宜明賞罰。

[書き下し文]
十一に曰く、功過(こうか)を明らかに察(み)て、賞罰をかならず当てよ。このごろ賞は功においてせず、罰は罪においてせず。事を執る群卿、賞罰を明らかにすべし。

[現代語訳]
下役の者に功績があったか、過失があったかを明らかに観察して、賞も罰もかならず正当であるようにせよ。ところが、このごろでは、功績のある者に賞を与えず、罪のない者を罰することがある。国の政務をつかさどるもろもろの官吏は、賞罰を明らかにして、まちがいのないようにしなければならない。

[英語訳]
11. Reward and punishment should be dealt out properly, considering merit and demerit of persons clearly. Recently award has not always been dealt out according to merit, and punishment not necessarily dealt out according to demerit. Those officials who are in charge of this matter should deal out reward and punishment properly without failure.

出典:中村元 著『 聖徳太子 地球志向的視点から 』(東京書籍)THE SEVENTEEN-ARTICLE CONSTITUTION by Prince Shoutoku Translated into English by Hajime Nakamura

 

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大乗在家仏道六徳目

 

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