2006年11月30日「わたしたちのまちづくりについて」


ライトレールの開通に始まって、岩瀬の町にも多くのひとが訪れるようになりました。以前はひっそりとした少子高齢過疎化の町だったのが、ちょっとした観光地のようになりました。

まちづくりという言葉をよく耳にしますが、これからの岩瀬がどんなまちになるのがいいかと思うと、 まずはこの町に生活するひとたちにとって暮らしやすい町であるのがよいと、私は思います。 やはりまずは、この町に住まれている多くのお年寄りにとって住みよい町であり、そしてまた、若いひとたちがここに暮らし、ここで子供を育ててみたいと思うような、幅広い世代が安心して一緒に生活できる、そんな町がいいと思います。

これまでずっと岩瀬に住んできたひとたちも、これから岩瀬に住み始めるひとたちも、さまざまなひとたちがそれぞれの立場から自主的にまちづくりに関わっていくことで、人と人とのつながりから新しい町の姿が立ち現れてくるような、誰かがまちをつくるのではなく、自然とまちができてくるような、そういうのがいいと私は思います。まちの在り方はそこに生きる人々の在り方によって常に変化していて、そこに完成はありません。これからのまちづくりは、まさにいまを生きる私たちの意思次第なのだと思うのです。

岩瀬の町にある、どこかほっとする感じがいいです。時代はどんどん変化していくからこそ、ゆっくりと時間が過ぎる落ち着いた雰囲気が、とても貴重なのだと思います。

この町に住むひとたちやこの町を離れていったひとたちにとってだけではなく、この町をたまたま訪れたひとたちにとっても、岩瀬の町が「なつかしさを感じる場所」であるように、「ほっと一息つける場所」であるように、この町を大切に育んでいかなければいけないと思います。そうすることが、この町に育てられた者として、していかなければいけないことのように思うのです。


私たちリンクエイジが制作・運営している「岩瀬曳山車祭ホームページ」に、平成十八年度のたてもん写真集を更新いたしました。各町のたてもん写真 は神明町正源寺住職の冨田宗継氏に、また表紙にある 新川町の復刻たてもんの写真 は新町専光堂御主人の専光勇郎氏に、それぞれ提供いただきました。 ご協力に深く感謝いたします。




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2006/10/31