- RIN KUU KI -
琳空記
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1999/02/13 「喚鐘の琳」
毎朝七時、「喚鐘(カンショウ)」と呼ばれる鐘を鳴らし、朝のお勤めをするのが毎日の日課だ。 東京でのいままでの生活はあまりにもルーズで、まさに昼と夜とがひっくりかえったようなものだったので、富山に帰ってきてからの早起き生活はけっこうツライ。 まあ遠距離通勤のサラリーマンの皆様なんかと比べると、決して早起きなんていえないんだけどね。

半分寝惚けたまんまで僧衣を羽織り、朝一番の「喚鐘」を叩く。
冬の朝の冷たく静かな空気の中に鐘の音が鳴り響き、これで目が覚める。
私の父も、祖父も、その前の代も、そのまた前の代も、
代々こうして毎朝の喚鐘を鳴らし続けてきたらしい。

琳空山慶集寺。これがうちの寺の名前だ。 
「琳」という字は、鐘の音が空間に響き渡る様子を表すらしい。
「琳空山」を寺の名としていただいているかぎり、毎朝の喚鐘をやめるわけにはいかない。
「慶びの集まる寺」となることをこころに願い、これからも喚鐘の音を響かせ続けていこう。


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